時々、こんなお問い合わせをいただきます。
「会社行事の司会をするよう指示され、初めてなので緊張しています。無料カウンセリングを希望します」
詳しくお話を伺うと、「毎年行われている行事で、過去の進行表と司会台本があるので名前を差し替えるだけでいい。それをどのように読み、話したらいいのかを学びたい」とのこと。
この場合、会の趣旨・主催者・出席者の顔ぶれなどを確認したうえで、数回のレッスンを決めるというのが一般的な流れです。
実際の原稿を見せていただくと、不適切な表現がいくつか見つかることがあります。意外と多いのが、敬称の誤用と尊敬語・謙譲語の混同。
社外の方が出席されているにもかかわらず、自社の社長や役職者に敬称をつける、あいさつの後に身内に対して「ありがとうございました」とお礼を述べる、社外の方に尊敬語のつもりで謙譲語を使ってしまうなどです。
司会者のことをMCと呼びますが、MCはMaster of Ceremony(マスターオブセレモニー)の略。つまり、セレモニーやイベントなどを仕切る長ということです。
ですから、台本の通りに読み、話すのは司会の一部に過ぎません。司会者は様々な配慮、動き、ハプニングがあった時のことまでを想定しておく必要があるのです。そのために、進行表と司会台本は別々に作っておくようお勧めしています。
原稿が出来上がったら、声に出してどんなトーンで、どこで区切り、どんな間をとるかなど、イントネーショントレーニングをします。これにより、「ただいまより、〇○○○○を開催いたします」の一言だけでも、印象が大きく変わることを実感いただけます。
初めて司会を担当する方、経験はあるけれど司会の基本を再確認したいという方、「お問い合わせフォーム」からお気軽にお問い合わせください。

